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管工事施工管理技士とは?様々な工事との棲み分けから業務内容までを解説!

コラム 2024年05月16日

管工事施工管理技士は、国土交通省が交付する国家資格の1つです。
そのため、資格を取得すると業務の質がワンランク上がり、業務の範囲が広がります。

また、管工事施工管理技士の経験を活かすと、更なるステップアップも可能です。

今回は、管工事施工管理技士について知るために、管工事の概要や他の工事との棲み分けから資格取得により担える業務までを解説します。

管工事施工管理技士とは?様々な工事との棲み分けから業務内容までを解説!

管工事施工管理技士とは?

管工事施工管理技士とは、建設業法第27条により定められた国家資格です。
合格すると国土交通大臣から合格証明書が交付されます。

また、管工事施工管理技士が担う管工事は、同法律で定める建設工事区分(全29種)の1つです。
本項では、管工事の内容や様々な工事との棲み分けについて解説します。

管工事とは?

管工事は、冷暖房や給排水などの設備や水・油・ガス・水蒸気などの配管設備を設置する工事を指します。
そのため、ダクト工事を含む空調機器や厨房設備、水洗トイレの設備など建築物内に設置されている様々な配管工事が業務の範囲です。
管工事は、系統図などを用いて建屋内の配管経路を決定し、必要な部品を調達する業務から始まります。

次に、パイプカッターなどを用いてレイアウトに適したサイズに裁断し、パイプレンチや溶接機などの工具を駆使して、建屋内の配管システムを構築していきます。
この時、配管内の流体(水・油・ガスなど)の漏れが無いように締め忘れなどのチェックが重要です。

また、施工後の定期的な点検やメンテナンスも管工事の業務に含まれます。
このように、管工事は家屋や商業施設などの一般に目にする配管に対して行われる工事だと言えるでしょう。

管工事と様々な工事との棲み分け

配管工事は、建物以外にも水道設備やトンネル内のダクトなど多くの場面で行われます。
そのため、すべてが管工事として区分されている訳ではありません。

例えば、上下水道の工事では“管工事”の他に、“土木一式工事”および“水道施設工事”に該当する工事も存在し、国土交通省では以下の様に棲み分けています。

管工事:下水処理場の家屋や敷地内の配管・上水道の小配管などの工事
土木一式工事:公道下などにある下水道や下水処理施設の敷地造形工事
水道施設工事:上水道などの取水・浄水・排水の設備、下水処理場の処理設備の工事

他にも、地下道やトンネル内の給排気用ダクトなどは“機械器具設置工事”に区分されるなど細かく分かれています。
このように、“管工事”は一般に用いられる広い範囲の配管を担当しており、上記の例のような特殊な場所に設置される配管を他の工事が担っているとわかります。

管工事施工管理技士の業務内容

前項では、管工事の内容や棲み分けについて解説しました。
管工事施工管理技士は1級と2級に分かれており、それぞれ扱える工事現場の規模に違いがあります。
本項では、管工事施工管理技士を取得すると従事できる“主任技術者”と“監理技術者”の違いや業務内容について解説します。

主任技術者と監理技術者

2級管工事施工管理技士を取得すると、管工事における主任技術者になることが可能です。
主任技術者は、建設業法において総額4,500万円(建設一式工事の場合は7,000万円)未満の工事への設置が義務付けられています。

一方、1級管工事施工管理技士を取得すると、管工事における監理技術者になる条件を満たします。
監理技術者は、建設業法において総額4,500万円(建設一式工事の場合は7,000万円)以上の工事を担当し、主任技術者よりも工事規模が大きい点が特徴です。

加えて、1級管工事施工管理技士の資格と2年以上の実務経験(資格取得の前後を問わない)が揃うと、建築設備士の受験資格が得られる点もメリットです。
このように、管工事施工管理技士は該当分野におけるステップアップにつながる重要な資格と言えるでしょう。

管工事施工管理技士が担う業務

主任技術者と監理技術者は、建設現場における全体を総括し、管理する役割を果たします。
具体的には、担当する工事における施工計画の作成・工程管理・品質管理・指導および監督が業務内容です。
施工計画の作成では、下請業者が作成した施工要領書の確認や、設計変更やトラブル等に応じた計画書の変更などが含まれます。

また、下請業者との調整や工程会議の開催などの工程面の管理や、施工報告の確認や立会確認(必要に応じて実施)などの品質面の管理など工事全体をプロデュースする業務を担います。
加えて、現場作業にまつわる技術指導なども行うため、知識や経験に加えてコミュニケーション力も必要な職種です。

なお、前項で紹介した建築設備士は建築士に対して設備関連のアドバイスを行える資格であり、管工事施工管理技士のノウハウを活かせる業種と言えるでしょう。

このように、管工事施工管理技士の資格を取得すると、業務の幅が大きく広がり、名実ともに成長につながると言えるのではないでしょうか。

国家検定の法律的な位置付け

管工事施工管理技士の検定は、1級・2級ともに一次検定と二次検定に分かれており、建設業法においてそれぞれの目的が定められています。

一次検定:施工技術の基礎知識および能力の判定
二次検定:監理技術者・主任技術者としての技術管理や指導監督に関わる知識・能力を判定

管工事施工管理技士は監理技術者および主任技術者を輩出するための国家試験だとわかります。
なお、管工事施工管理技士の合格率は、1級の一次検定で3割程度(2級の一次検定は6割弱)とやや難易度が高めですが、業務を行いながらでも十分合格が狙える資格だと言えるでしょう。

管工事施工管理技士とは?様々な工事との棲み分けから業務内容までを解説!まとめ

今回は、管工事施工管理技士について管工事の内容から業務内容までを解説しました。
管工事施工管理技士の資格を持つと、主任技術者や監理技術者を担え、建築設備士の受験資格が得られます。
本記事を参考に、管工事施工管理技士を知り、業務のステップアップに活かして頂ければ幸いです。

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